団体年金保険で実質利回り0・25%上げ/日生

日本生命保険は4日、企業が従業員の福利厚生向けに契約している団体年金保険の予定利率(保証利回り)を、2006年度から実質的に0・25%引き上げることを明らかにした。日銀のゼロ金利解除による運用環境の改善などが理由で、引き上げは1994年度に引き下げ始めて以降、初めて。

 日生によると、年0・75%と1・25%の2商品をそれぞれ1・0%と1・5%に引き上げる。運用資産に対して、債券や株式の価格変動による損失の発生に備えた準備金の比率が年度初めに9・5%を超えているため。本年度は約9・9%で、来年の総代会の決議を経て実施する予定。

 生保業界では、大手生保が2年連続で契約者への生命保険の配当金を増額しているほか、日生と明治安田生命保険は一時払い型保険の予定利率を引き上げるなど、利益還元による契約者獲得競争が激しくなっている。

四国新聞 - 2006年12月3日