個人年金など2000万円を認知症女性に販売

個人年金保険で富山県の銀行員が認知症の疑いのある70歳代の女性に、昨年リスクが高い変額型個人年金と変動型個人年金を4件、計2000万円以上契約していたことが分かったのです。

変動型個人年金など4件の契約は、銀行に預けていた預金を解約させて5か月間で行われていたということのようです。相談を受けた富山県消費生活センターでは、「銀行で年金や保険商品などの販売が全面解禁され、リスクの高い商品を勧誘されるままに、次々と契約させられた疑いがある」と警告しています。

富山県内に住む50歳代の男性が昨年8月、富山県消費生活センターに相談してこの事件が発覚したのです。男性の母親は5か月間で、富山県内に支店がある銀行で、預金をおろさせ、リスクの高い変額型年金保険と変動型個人年金4件も相次いで契約させられていたというから驚きです。もはや銀行もシロアリ商法のようなことをやりだしたのでしょうか。

契約させられた個人年金保険は、いじれも受け取りは10年から20年後というからひどい話しです。当然契約した女性は年金を受け取る可能性がほとんどないと言わざるを得ません。さらに女性は認知症が進行し、契約について「全く記憶にない」と話しているというではありませんか。

個人年金保険は、2002年10月から銀行窓口でも販売が解禁されましたが、元本が保証されないなどリスクの高い商品も多く、金融機関側が、リスクを十分に説明しないなど、高齢者との契約でトラブルが増えているのが実情です。

いずれにしましても即刻契約を解除してお金を元に戻していただきたいと願うばかりです。